2016.8.27 No.225 0.6BAB with Yuji のレポート
被災者のために私達が出来ることを続けましょう!
「被災地の人たちを忘れてはいけないよ」「節電しようね」と家族に言うのでもいいんです!
(オフィス・サロコン地図はここをクリック)

←小さな画像をクリック
B→B ときどきジブリ
出演: 0.6BAB with Yuji
山本裕治(Gt.) 阿部純子(Fl.)
東督克(B) 村澤裕之(Perc)
【出演者からサロコンファンの皆様へ】
Bachの静謐から、Brazilの郷愁。そしてジブリのあの曲。
今回も、演奏したい曲を並べて行ったら、演奏メンバーが浮かびました。
夏のお疲れ出てくる頃、ゆるりとお聴きくださいまし。
「かえる茶屋 本日のお品書き」シェフ自らの手書きメニューでございます。
画面をクリックして大きな画面でお召し上がりください。
奇妙な動きをしながらいつの間にか猛烈な台風になった10号がやってくるんじゃないかと
怯えつつ迎えたサロコン本番日ですが
風は幾分強いものの雨も降らず、開場時間までお客様は外で待っていてくださいました。
(別に入口に鍵をかけてはいません)
そして19時になった途端、次々次々続々続々とお客様!
ほんの数分で客席の7割方が埋まってしまいました!
顔を覚えている常連さんたちよりも今回初の方の方が多かったです。
静岡からお出でという方もいらしたそうで。
これはリハのお姿。 左から山本裕治(Gt.) 阿部純子(Fl.) 東督克(B)

村澤裕之(Perc)

山本さん・東さん・村澤さんはemicos_Bのメンバー。
そして阿部さん・東さん・村澤さんはBABという年に一回くらいしか人前演奏しないクインテットのメンバー。
なので0.6BAB。BABにはピアノとヴァイオリンがいて、全員ヤマハの講師。
各演奏者の好きなジブリ、Jpop、American pops 、バルトークやパガニーニなどのクラシック、ブラジル系を
持ち寄りアレンジして演奏。 ヴォーカルレスならではの、ごった煮とのこと。

凄く、意外なアイディアをしっかり作り込んでサロコンに持ってきてくれました。
作り込むのが出来るのが素人との違いですね。
(素人がやると曲や演奏じゃないところを無駄に作り込む)
正直、スタッフとしてでなく、しっかり観客としてもう一度聴きたい!
どこかのお店でもう一度やってー。
でなきゃCD出してー。
今回、阿部さんは酸欠で疲れ、村澤さんは小音量で疲れ、山本さんはポルトガル語耳コピで疲れたそうです。
これはリハ

←小さな画像をクリック
上の画像の阿部さんのお姿に、ついつい反応して。
←小さな画像をクリック
1st.set
1. Ave Maria
イントロでエレキギターのフワーーーンという効果音的な音が聴こえ、
同じく効果音的にパーカッションのシャラシャラ・カラカラという音が聴こえます。
そこに入ってくるのがフルートのスタッカートでアルペジオ。
管楽器で!?これは管楽器奏者にとっては試練でしょう!
更に、この有名な曲の冒頭メロディーを、なんとエレキベースがエレキならではの音色で歌います。
度肝抜かれるとはこのこと。
しかも、それを音量ではなく、音色とアレンジで、というところが凄い。
村澤さんは背後にあるシンバルを演奏中

2. G線上のアリア
ギターのアルペジオの上をフルートの旋律が踊って行きます。
この曲をギターとフルートで、というのはあるようですが、バッキングは大体が二分音符のジャラーーーン。
アルペジオでというのは初めてで、しかも素敵です!
(アルペジオと決めててそうしたわけではないそうです。これまた凄い。その場のノリで出来ちゃう!)
ドラムが大変いい具合に入ってきます。

←小さな画像をクリック
3. 3月の水
ジョビンの曲。山本さんが耳コピポルトガル語で歌うのですが
いいわぁ。
なんというか、ブラジルの大きくない港町のバルの客席で
ピンガのショットをチビチビやりながら歌ってるおっちゃんの渋~いかっこよさです。
ボソボソっと。力まないで。明るすぎず、元気過ぎず。
山本さんのFBより
「とまらない、、、
São as águas de março fechando o verão
É a promessa de vida no teu coração
練習しながらしつこくインプットしたので一回のライブではとても消費しきれない程蓄積した、、、
頭の中でグルグル、買い物しててもグルグル、声に出さないと気が済まない。
月曜日の朝から歌詞の一節を吐き出しながら徘徊し、
夏休みの最後を楽しむ中学生やお買い物中のおばさま達に怪訝な顔をされるのだった。
São as águas de março fechando o verão
É a promessa de vida no teu coração」

←小さな画像をクリック
4. 時には昔の話を
ジブリ「紅の豚」で加藤登紀子がやったマダム・ジーナの歌です。
ベースが旋律を弾き、フルートが引き取り、カホンがスローな8ビートを刻んできます。
原曲のイメージを残してシャンソンの香りがしました。

←小さな画像をクリック
5. Aquarela do Brasil
「ブラジルの水彩画」という意味だそうですが、我々の年齢層だと
「サンバ・ブラジル」という曲名で知ってます。
吹奏楽ではよく演奏されますが、明るさ過剰で力み過ぎが多く
大事な「軽さ」がどこにもないのが気になってました。
この曲にも歌詞(勿論ポルトガル語)が付いてまして
山本さんの歌が聴けます。当然、軽い食感が素晴らしい!
おっちゃんならではの軽みがえも言われません。
6. 風になりたい
これ、ジブリの関係じゃないですね。ジブリのは「風になる」(つじあやの)。
もともと日本のサンバを目指して作られた曲だそうで
パーカッションみんなで一斉にという箇所がオリジナルにも用意されてます。
今回の演奏もその通りに。
ドラム村澤さんはドラムセットを、残りの出演者全員で小物パーカッション。
リハの時に、パーカッションに参加するよう申し渡されまして
プロの舞台を汚さぬよう、最大限努力いたしました。それであのレベルです。
お客様のお耳汚し、ご容赦ください。

2nd.set
1. Musette
バッハの曲。低音部を4分音符で↓↑↓↑ と弾くのですが
イントロとしてベースがこれを弾くと
エレキギターの歪んだ音がそこにかぶさり、おお!ジミ・ヘンだ!パープル・ヘイズだ!
阿部さんがあわてて皆を止め、あらためて演奏開始。
始まったら、1コーラスごとにテンポが上がり、まさに三段変速。
こういうふうにやろう、と言い出したのは阿部さんだそうです。
阿部さん 「待って待って!違う違う」

やめない悪ガキ

2. Allemande
これもバッハの曲。聴いてると、フルートとギターとどっちが旋律をやってるのか分からなくなります。
阿部さん言うところの「まばたきできないバッハ」。
実は山本さんがリハで「まばたきするとどこ弾いてるか分からなくなり、元に戻れない」と言ったから。
攻撃的にブラジリアンなリズムで演奏されました。
3. Coração Vagabundo
「さまよう心」 切ない歌です。選曲阿部さん、ギター・唄山本さん。
年取って歌ってこそ熟成の利いた味わいが出る歌です。
若い内にこういうの歌っても気取りばかりが目立ってアカンのよ。
で、この曲が終わって面白い話が。
山本さんが、ボサはメロディーが単純で、例えばレとミしか出て来ない歌を
バックのコードをどんどん変えて変化付けると言う。
レー レー と皆に歌わせ、それにギターで山本さんがバックつけ雰囲気が変わるのを見せてくれる。
山本さん
「れ」の音に色々なハーモニーをつけていたやつですね。
Am7(11)、A♭7(-5)、GM7、F#7+5、FM7(13)、E7、Am7(11)、B♭M7、Bdim、C9、D♭7(-9)
みたいな感じだったと思います。
そしてその話を受けた阿部さんが
「ジョビンはドビュッシーが好きだった。ドビュッシーはバッハに憧れてた。
バッハは1曲の中で調性がどんどん変わって行く。
ずっと後年のドビュッシーも自由に調性を変えたがった。」
山本さんは、ギターをもっとチャリチャリした音にしたかったんだそうです。

4. 1✖0 (1対0 Um a zero)
ブラジルにはヨーロッパからの移民が当時のサロン音楽を持ち込んだそうです。
それが地元でショーロというジャンルになりました。
1対0 はリオオリンピックのサッカー優勝戦でブラジルが勝ったことへのオマージュ。
(画像ではパンディロを演奏してますが、本当はカホンを鳴らしてました)

←小さな画像をクリック
5. The Rose
ジブリ「おもひでポロポロ」で使われた曲ですが、オリジナルはベット・ミドラーが歌・主役の映画の曲。
やっぱりこういう曲はおばちゃんが(若干酒焼けした声で)歌う方がいい味がする。
ということで、オリジナルを参考音源で。
6. Carinhoso
古いショーロの曲。ブラジルでは第2の国家とも思われているとか。
7. Tico Tico
これもとても古い曲。1917年のショーロ。
この曲、結構耳にする機会あるかも。
いろんな楽器で、いろんなジャンルで演奏されてるから。

アンコール 牧歌
イントロで山本さんのエレキが・・・そう、コンサート冒頭と同じ雰囲気で。
びっくりしました。まさか、この曲やってくれるとは。阿部さんに感謝!
宮沢賢治の曲です。
詩が付いてますが、今回は演奏のみ。
詩を載せたいので、一番だけ書いときます。
「種山ヶ原の、雲の中で刈った草は、
どごさが置いだが、忘れだ 雨ぁふる」

←小さな画像をクリック
いやあ、素晴らしいコンサートでした!
以後「よこしまカルテット」と名乗るそうです。
決して「邪(よこしま)」な方たちではありません。
むしろ、天使の側にいますね。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・おなじみ リハコーナー・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
今回はギターとドラムパーカッションにこれまでとの違いが見られたので集中的に!

←小さな画像をクリック
←小さな画像をクリック
どんなエフェクターを使ったのか教えてください。
入り口から
Boss Volume Pedal → Little Fuzzy Drive(ファズ) → AC Booster(ブースター)
→ Line6 DL4(ディレイ) → T.C. Chorus+(コーラス) → Strymon FLINT(リバーブ、トレモロ)
今回はアンプはモニター用で、PA川田さんにはCabinet Sumilator付きのLine Box経由で渡してます。
※室内楽的バンドなんでアンプはなんとなく浮きそうな感じがして
エフェクターはソリッドギターの方だけに使ったのですか?
上記エフェクターは全てエレキ用です。ナイロン弦は川田さんが用意してくれた
AT(オーディオテクニカ)のコンデンサーマイクで集音してもらいました。ドラムのカブリが心配でしたが
川田さんのおかげでなんとかしてもらいました。アコギは生がいいです。
激しいディストーションのは、今回のために買ったんですか?
普段あんな激しい歪みには縁がない僕なので、今回あの一節のために
新調しました。人間性変わるかもしれません。。。。
ギターたち
エレキはDon Grosh Retro Classic エレガットはYAMAHAのNCX2000R(取り付けたマイクが見えます)




続いてドラムとパーカッション
村澤さんの解説で
ドラム左手側のスプラッシュ


スプラッシュシンバル
サムスンの12インチのスプラッシュで、こちらはサスティーンが残り易く、明るく温かい音が特徴です。
通常のスプラッシュのサイズは8〜10インチが多いですが、このスプラッシュは少しサイズが大きい分、
スプラッシュ本来の使い方とハイハットやライドの代りの刻みとしても使用出来るので、使ってみました。


ライドシンバルはターキッシュというメーカーのトルコシンバルでして、粒は出にくいですが、ダークで温かい音が特徴です。
ターキッシュ、21インチ、ヴィンテージソウルライド


右側にあった穴あき、且つワイヤブラシで半分削ってあるという見た目のインパクトも大きいのは
ドラムセットに設置していた穴の空いたシンバルは、
サムスンというメーカーのトルコシンバルで、以前ベースの東さんと東北へ旅に行った時に寄った福島のアイヴィー楽器さんで
手に入れました。
サムスン、17インチ、x-oticファストクラッシュ
以前に使用した事がある穴の空いたシンバルでパイステのスウィッシュとキャラクターは似ているエフェクトシンバルですが、
スウィッシュよりも音に温かみがあり、サスティーンも少なめなのが特徴です。
あとは、少しドライなキャラクターもあるので、ライドやハイハットの刻みの代りにもなると思いまして使用してみました。

ハイハットは13インチで、セイビアンというメーカーのジョジョメイヤーモデルの物です。
ドライでサスティーンが少なめで音にキレがあるので、スティックで叩いても、足で踏んでも音の粒がハッキリ出ます。
セイビアン、Vaultシリーズ、13インチFierce Hats
今回のシンバル全体的なイメージは、
粒立ちの良いキレのある音はハイハットが担当で、
あとのシンバルは温かみのあるサスティーン音を担当しつつ、
場面によって音色や雰囲気を変える役割をしてもらいたかったので、こういう選択になりました。

後ろから 右手にブラシ、ロッド、マレットなど。
ブラシですが、ワイヤのを使わない理由も聞かせてください。
個人的には、ワイヤーブラシとロッドは少し近い雰囲気があると思っていまして、
その二つよりも、より明確に柔らかい音になるのはナイロンブラシかなと思いまして使ってみました。
小さい音で演奏するって大変ですよね、って村澤さんに聞いたら
「たいへんでした」って答えてくれました。
ドラムセットの右手の前にカホンその他がセットされました。
写ってるのは素手で叩くスプラッシュと効果音系の小物たち。


そしてリズムの刻みに使うことの多い小物類。


①ブラジルタンバリンともいうべき「パンディロ」。ワタシ未だにちゃんと鳴らせない。
②ブラジルの「カシシ」。シェイカーと一緒に使ってた。カシシが鳴った時はシェイカーにエコーがかかった感じになりました。
③タマゴシェイカー
④これはいい!つま先にゴムバンドで止めるタンバリン。ジャストなタイミングで鳴ってくれる。
⑤コオロギ型「ギロ」 バチで背中のデコボコをこするとココココとかいう。
なお、ドラムセットとパーカッションの使い分けは
1stセット
アヴェマリア(小物パーカッション)
G線上のアリア(ドラム)
3月の水(ドラム)
時には昔の話を(カホン)
ブラジル(ドラム)
風になりたい(ドラム)
2ndセット
Musette(カホン)
Allemande(カホン)
コラソン・ヴァガボンド(ドラム)
1x0(カホン)
The Rose(ドラム)
Carinhoso(シェーカー&カシシ&フットタンバリン)
Tico-tico no Fuba(パンディエロ)
アンコール
牧歌『種山ケ原の夜』の歌(小物パーカッション&カホン)
セッティング済んでリハを始める前に。阿部さんが作って来た杏仁豆腐梅酒ソースかけ。
美味しい顔ってこんな顔。

昔の思い出を話しながら。「誰待ちなんだよ! って焦っちゃうよなぁ」

あーーーあ どれだ?

大体ドラムの楽譜はこんなに長くないのが普通です。

また聴きたい!!
オフィスサロコンの場所とお客様駐車場情報はこちら
↑ここ以外には駐車しないで下さいね!
googlemapでオフィスサロコンを「熊野ふるさとプロジェクト」と表示していることがあります。
オフィスサロコンは磐田市の後援によりヤマハ発動機軽音楽部が主催しています。
問合せは080-5121-9942 tamadaまで
サロコンの感想・ご意見は「コメント」から入力して下さい。
初回サロコンからの記録は「サロコン歴史資料館」でどうぞ。
サロコンでおなじみの出演者さん達の10年前のお姿が見られます
私自身の個人的宣伝です
↓
Steinwayグランドピアノで個人練習!練習室貸します←ここをクリック
レンタルスタジオ浜松近辺での穴場オフィスサロコン お問合せはtamada 080-5121-9942 tamadamassalocon@yahoo.co.jp
磐田「サロコン情報室」で前回までのサロコンの様子が見られます。
被災者のために私達が出来ることを続けましょう!
「被災地の人たちを忘れてはいけないよ」「節電しようね」と家族に言うのでもいいんです!
(オフィス・サロコン地図はここをクリック)


B→B ときどきジブリ
出演: 0.6BAB with Yuji
山本裕治(Gt.) 阿部純子(Fl.)
東督克(B) 村澤裕之(Perc)
【出演者からサロコンファンの皆様へ】
Bachの静謐から、Brazilの郷愁。そしてジブリのあの曲。
今回も、演奏したい曲を並べて行ったら、演奏メンバーが浮かびました。
夏のお疲れ出てくる頃、ゆるりとお聴きくださいまし。


画面をクリックして大きな画面でお召し上がりください。
奇妙な動きをしながらいつの間にか猛烈な台風になった10号がやってくるんじゃないかと
怯えつつ迎えたサロコン本番日ですが
風は幾分強いものの雨も降らず、開場時間までお客様は外で待っていてくださいました。
(別に入口に鍵をかけてはいません)
そして19時になった途端、次々次々続々続々とお客様!

ほんの数分で客席の7割方が埋まってしまいました!
顔を覚えている常連さんたちよりも今回初の方の方が多かったです。
静岡からお出でという方もいらしたそうで。
これはリハのお姿。 左から山本裕治(Gt.) 阿部純子(Fl.) 東督克(B)

村澤裕之(Perc)

山本さん・東さん・村澤さんはemicos_Bのメンバー。
そして阿部さん・東さん・村澤さんはBABという年に一回くらいしか人前演奏しないクインテットのメンバー。
なので0.6BAB。BABにはピアノとヴァイオリンがいて、全員ヤマハの講師。
各演奏者の好きなジブリ、Jpop、American pops 、バルトークやパガニーニなどのクラシック、ブラジル系を
持ち寄りアレンジして演奏。 ヴォーカルレスならではの、ごった煮とのこと。

凄く、意外なアイディアをしっかり作り込んでサロコンに持ってきてくれました。
作り込むのが出来るのが素人との違いですね。
(素人がやると曲や演奏じゃないところを無駄に作り込む)
正直、スタッフとしてでなく、しっかり観客としてもう一度聴きたい!
どこかのお店でもう一度やってー。
でなきゃCD出してー。
今回、阿部さんは酸欠で疲れ、村澤さんは小音量で疲れ、山本さんはポルトガル語耳コピで疲れたそうです。
これはリハ


上の画像の阿部さんのお姿に、ついつい反応して。

1st.set
1. Ave Maria
イントロでエレキギターのフワーーーンという効果音的な音が聴こえ、
同じく効果音的にパーカッションのシャラシャラ・カラカラという音が聴こえます。
そこに入ってくるのがフルートのスタッカートでアルペジオ。
管楽器で!?これは管楽器奏者にとっては試練でしょう!
更に、この有名な曲の冒頭メロディーを、なんとエレキベースがエレキならではの音色で歌います。
度肝抜かれるとはこのこと。
しかも、それを音量ではなく、音色とアレンジで、というところが凄い。
村澤さんは背後にあるシンバルを演奏中

2. G線上のアリア
ギターのアルペジオの上をフルートの旋律が踊って行きます。
この曲をギターとフルートで、というのはあるようですが、バッキングは大体が二分音符のジャラーーーン。
アルペジオでというのは初めてで、しかも素敵です!
(アルペジオと決めててそうしたわけではないそうです。これまた凄い。その場のノリで出来ちゃう!)
ドラムが大変いい具合に入ってきます。


3. 3月の水
ジョビンの曲。山本さんが耳コピポルトガル語で歌うのですが
いいわぁ。
なんというか、ブラジルの大きくない港町のバルの客席で
ピンガのショットをチビチビやりながら歌ってるおっちゃんの渋~いかっこよさです。
ボソボソっと。力まないで。明るすぎず、元気過ぎず。
山本さんのFBより
「とまらない、、、
São as águas de março fechando o verão
É a promessa de vida no teu coração
練習しながらしつこくインプットしたので一回のライブではとても消費しきれない程蓄積した、、、
頭の中でグルグル、買い物しててもグルグル、声に出さないと気が済まない。
月曜日の朝から歌詞の一節を吐き出しながら徘徊し、
夏休みの最後を楽しむ中学生やお買い物中のおばさま達に怪訝な顔をされるのだった。
São as águas de março fechando o verão
É a promessa de vida no teu coração」


4. 時には昔の話を
ジブリ「紅の豚」で加藤登紀子がやったマダム・ジーナの歌です。
ベースが旋律を弾き、フルートが引き取り、カホンがスローな8ビートを刻んできます。
原曲のイメージを残してシャンソンの香りがしました。


5. Aquarela do Brasil
「ブラジルの水彩画」という意味だそうですが、我々の年齢層だと
「サンバ・ブラジル」という曲名で知ってます。
吹奏楽ではよく演奏されますが、明るさ過剰で力み過ぎが多く
大事な「軽さ」がどこにもないのが気になってました。
この曲にも歌詞(勿論ポルトガル語)が付いてまして
山本さんの歌が聴けます。当然、軽い食感が素晴らしい!
おっちゃんならではの軽みがえも言われません。
6. 風になりたい
これ、ジブリの関係じゃないですね。ジブリのは「風になる」(つじあやの)。
もともと日本のサンバを目指して作られた曲だそうで
パーカッションみんなで一斉にという箇所がオリジナルにも用意されてます。
今回の演奏もその通りに。
ドラム村澤さんはドラムセットを、残りの出演者全員で小物パーカッション。
リハの時に、パーカッションに参加するよう申し渡されまして
プロの舞台を汚さぬよう、最大限努力いたしました。それであのレベルです。
お客様のお耳汚し、ご容赦ください。

2nd.set
1. Musette
バッハの曲。低音部を4分音符で↓↑↓↑ と弾くのですが
イントロとしてベースがこれを弾くと
エレキギターの歪んだ音がそこにかぶさり、おお!ジミ・ヘンだ!パープル・ヘイズだ!
阿部さんがあわてて皆を止め、あらためて演奏開始。
始まったら、1コーラスごとにテンポが上がり、まさに三段変速。
こういうふうにやろう、と言い出したのは阿部さんだそうです。
阿部さん 「待って待って!違う違う」

やめない悪ガキ

2. Allemande
これもバッハの曲。聴いてると、フルートとギターとどっちが旋律をやってるのか分からなくなります。
阿部さん言うところの「まばたきできないバッハ」。
実は山本さんがリハで「まばたきするとどこ弾いてるか分からなくなり、元に戻れない」と言ったから。
攻撃的にブラジリアンなリズムで演奏されました。
3. Coração Vagabundo
「さまよう心」 切ない歌です。選曲阿部さん、ギター・唄山本さん。
年取って歌ってこそ熟成の利いた味わいが出る歌です。
若い内にこういうの歌っても気取りばかりが目立ってアカンのよ。
で、この曲が終わって面白い話が。
山本さんが、ボサはメロディーが単純で、例えばレとミしか出て来ない歌を
バックのコードをどんどん変えて変化付けると言う。
レー レー と皆に歌わせ、それにギターで山本さんがバックつけ雰囲気が変わるのを見せてくれる。
山本さん
「れ」の音に色々なハーモニーをつけていたやつですね。
Am7(11)、A♭7(-5)、GM7、F#7+5、FM7(13)、E7、Am7(11)、B♭M7、Bdim、C9、D♭7(-9)
みたいな感じだったと思います。
そしてその話を受けた阿部さんが
「ジョビンはドビュッシーが好きだった。ドビュッシーはバッハに憧れてた。
バッハは1曲の中で調性がどんどん変わって行く。
ずっと後年のドビュッシーも自由に調性を変えたがった。」
山本さんは、ギターをもっとチャリチャリした音にしたかったんだそうです。

4. 1✖0 (1対0 Um a zero)
ブラジルにはヨーロッパからの移民が当時のサロン音楽を持ち込んだそうです。
それが地元でショーロというジャンルになりました。
1対0 はリオオリンピックのサッカー優勝戦でブラジルが勝ったことへのオマージュ。
(画像ではパンディロを演奏してますが、本当はカホンを鳴らしてました)


5. The Rose
ジブリ「おもひでポロポロ」で使われた曲ですが、オリジナルはベット・ミドラーが歌・主役の映画の曲。
やっぱりこういう曲はおばちゃんが(若干酒焼けした声で)歌う方がいい味がする。
ということで、オリジナルを参考音源で。
6. Carinhoso
古いショーロの曲。ブラジルでは第2の国家とも思われているとか。
7. Tico Tico
これもとても古い曲。1917年のショーロ。
この曲、結構耳にする機会あるかも。
いろんな楽器で、いろんなジャンルで演奏されてるから。

アンコール 牧歌
イントロで山本さんのエレキが・・・そう、コンサート冒頭と同じ雰囲気で。
びっくりしました。まさか、この曲やってくれるとは。阿部さんに感謝!
宮沢賢治の曲です。
詩が付いてますが、今回は演奏のみ。
詩を載せたいので、一番だけ書いときます。
「種山ヶ原の、雲の中で刈った草は、
どごさが置いだが、忘れだ 雨ぁふる」


いやあ、素晴らしいコンサートでした!
以後「よこしまカルテット」と名乗るそうです。
決して「邪(よこしま)」な方たちではありません。
むしろ、天使の側にいますね。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・おなじみ リハコーナー・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
今回はギターとドラムパーカッションにこれまでとの違いが見られたので集中的に!


どんなエフェクターを使ったのか教えてください。
入り口から
Boss Volume Pedal → Little Fuzzy Drive(ファズ) → AC Booster(ブースター)
→ Line6 DL4(ディレイ) → T.C. Chorus+(コーラス) → Strymon FLINT(リバーブ、トレモロ)
今回はアンプはモニター用で、PA川田さんにはCabinet Sumilator付きのLine Box経由で渡してます。
※室内楽的バンドなんでアンプはなんとなく浮きそうな感じがして
エフェクターはソリッドギターの方だけに使ったのですか?
上記エフェクターは全てエレキ用です。ナイロン弦は川田さんが用意してくれた
AT(オーディオテクニカ)のコンデンサーマイクで集音してもらいました。ドラムのカブリが心配でしたが
川田さんのおかげでなんとかしてもらいました。アコギは生がいいです。
激しいディストーションのは、今回のために買ったんですか?
普段あんな激しい歪みには縁がない僕なので、今回あの一節のために
新調しました。人間性変わるかもしれません。。。。
ギターたち
エレキはDon Grosh Retro Classic エレガットはYAMAHAのNCX2000R(取り付けたマイクが見えます)




続いてドラムとパーカッション
村澤さんの解説で
ドラム左手側のスプラッシュ

スプラッシュシンバル
サムスンの12インチのスプラッシュで、こちらはサスティーンが残り易く、明るく温かい音が特徴です。
通常のスプラッシュのサイズは8〜10インチが多いですが、このスプラッシュは少しサイズが大きい分、
スプラッシュ本来の使い方とハイハットやライドの代りの刻みとしても使用出来るので、使ってみました。


ライドシンバルはターキッシュというメーカーのトルコシンバルでして、粒は出にくいですが、ダークで温かい音が特徴です。
ターキッシュ、21インチ、ヴィンテージソウルライド


右側にあった穴あき、且つワイヤブラシで半分削ってあるという見た目のインパクトも大きいのは
ドラムセットに設置していた穴の空いたシンバルは、
サムスンというメーカーのトルコシンバルで、以前ベースの東さんと東北へ旅に行った時に寄った福島のアイヴィー楽器さんで
手に入れました。
サムスン、17インチ、x-oticファストクラッシュ
以前に使用した事がある穴の空いたシンバルでパイステのスウィッシュとキャラクターは似ているエフェクトシンバルですが、
スウィッシュよりも音に温かみがあり、サスティーンも少なめなのが特徴です。
あとは、少しドライなキャラクターもあるので、ライドやハイハットの刻みの代りにもなると思いまして使用してみました。
ハイハットは13インチで、セイビアンというメーカーのジョジョメイヤーモデルの物です。
ドライでサスティーンが少なめで音にキレがあるので、スティックで叩いても、足で踏んでも音の粒がハッキリ出ます。
セイビアン、Vaultシリーズ、13インチFierce Hats
今回のシンバル全体的なイメージは、
粒立ちの良いキレのある音はハイハットが担当で、
あとのシンバルは温かみのあるサスティーン音を担当しつつ、
場面によって音色や雰囲気を変える役割をしてもらいたかったので、こういう選択になりました。
後ろから 右手にブラシ、ロッド、マレットなど。
ブラシですが、ワイヤのを使わない理由も聞かせてください。
個人的には、ワイヤーブラシとロッドは少し近い雰囲気があると思っていまして、
その二つよりも、より明確に柔らかい音になるのはナイロンブラシかなと思いまして使ってみました。
小さい音で演奏するって大変ですよね、って村澤さんに聞いたら
「たいへんでした」って答えてくれました。
ドラムセットの右手の前にカホンその他がセットされました。
写ってるのは素手で叩くスプラッシュと効果音系の小物たち。

そしてリズムの刻みに使うことの多い小物類。

①ブラジルタンバリンともいうべき「パンディロ」。ワタシ未だにちゃんと鳴らせない。
②ブラジルの「カシシ」。シェイカーと一緒に使ってた。カシシが鳴った時はシェイカーにエコーがかかった感じになりました。
③タマゴシェイカー
④これはいい!つま先にゴムバンドで止めるタンバリン。ジャストなタイミングで鳴ってくれる。
⑤コオロギ型「ギロ」 バチで背中のデコボコをこするとココココとかいう。
なお、ドラムセットとパーカッションの使い分けは
1stセット
アヴェマリア(小物パーカッション)
G線上のアリア(ドラム)
3月の水(ドラム)
時には昔の話を(カホン)
ブラジル(ドラム)
風になりたい(ドラム)
2ndセット
Musette(カホン)
Allemande(カホン)
コラソン・ヴァガボンド(ドラム)
1x0(カホン)
The Rose(ドラム)
Carinhoso(シェーカー&カシシ&フットタンバリン)
Tico-tico no Fuba(パンディエロ)
アンコール
牧歌『種山ケ原の夜』の歌(小物パーカッション&カホン)
セッティング済んでリハを始める前に。阿部さんが作って来た杏仁豆腐梅酒ソースかけ。
美味しい顔ってこんな顔。

昔の思い出を話しながら。「誰待ちなんだよ! って焦っちゃうよなぁ」

あーーーあ どれだ?

大体ドラムの楽譜はこんなに長くないのが普通です。

また聴きたい!!
オフィスサロコンの場所とお客様駐車場情報はこちら
↑ここ以外には駐車しないで下さいね!
googlemapでオフィスサロコンを「熊野ふるさとプロジェクト」と表示していることがあります。
オフィスサロコンは磐田市の後援によりヤマハ発動機軽音楽部が主催しています。
問合せは080-5121-9942 tamadaまで
サロコンの感想・ご意見は「コメント」から入力して下さい。
初回サロコンからの記録は「サロコン歴史資料館」でどうぞ。
サロコンでおなじみの出演者さん達の10年前のお姿が見られます
私自身の個人的宣伝です
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磐田「サロコン情報室」で前回までのサロコンの様子が見られます。